花魁風の着付けは不適切?成人式の正しい服装とは


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毎年成人式の季節になると話題になるのが、「一風変わった派手な服装で式に参加する新成人」たちですね。

女の子の服装では、白いふわふわのファーのショール、盛り髪や盛りネイル、花魁風の振袖の着付けなどがよくネガティブな文脈で取り上げられがちです。

今回はそのうちの一つである「花魁風の着付け」の是非について話していきたいと思います。

なぜ「花魁風着付け」は批判される?

まずはじめに私のスタンスを明らかにしますと、私は花魁風着付け賛成派です。花魁風の着付けをすることへは何の批判もありません。

では、なぜ世間やメディアでは批判されてしまうのか考えて行くと、主に以下のふたつの理由をもとに批判されていることが分かりました。

①花魁風着付けははしたないため、成人式に不適切。
②「花魁」と言われているけれど、本物の花魁はこのような肩を出した着付けはしていなかった。

まず、①の批判から見ていきましょう。こちらの批判は細かく見ていくと、さらに「花魁という職業の格好をすることははしたない」、「肩を出すのは着物の正しい着方ではなくはしたないため、儀礼としての成人式にふさわしくない」というふたつの批判に分けることができます。

これに対する私の意見は、花魁という職業に基づいてその格好をはしたないと表現することはふしだら蔑視である。また、成人式は一種の儀礼ではあるが、今日ではイベント色が強いものでありドレスコードもないため、各々好きな服装をすることが許されるべきだ、というものです。

上記で出てきた「ふしだら蔑視」とは何かというと、英語のスラット・シェイミング(slut shaming)を日本語に訳したもので、風俗などの水商売をしている女性や、性関係に積極的・奔放な女性を蔑んだり見下したりして差別することを意味します。

私の意見の中では、花魁という職業を卑しいものだとしてその格好を批判することをふしだら蔑視だと指摘しました。職業に貴賎なしと言いますが、花魁や遊女ももちろん例外ではなく、恥ずべき職業ではありませんし、差別してはならないのです。

他人の服装をはしたないなどという人の方がよほどはしたないとは思いませんか。

花魁は肩出しの「花魁風着付け」をしていなかった?

次に、②の批判を見ていきましょう。こちらは「本物の花魁は肩を出した着付けなどしていなかった」というものですね。

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https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Oiran_postcard.jpg

上の写真は明治時代の花魁の写真です。確かに3人とも肩を出した着付けはしていません。よって、「本物の花魁は肩を出した着付けなどしていなかった」という批判は事実として正しいということになりそうです。

そもそも花魁とは吉原遊郭の遊女の中で位が高い者のことを指しています。位が高いというのはつまり、遊女の中で人気が上位だったということですね。人気があるものもいれば、もちろん人気がないものもいます。

そして、この私たちが「花魁の着付け」と思っている着方は夜鷹と呼ばれるような下級の遊女がしていたのではないかという説、または明治時代を舞台とした漫画・アニメのキャラクターの着方が影響しているのではないかという説があるようです。

これに対して、出典元が正確な花魁でなかったとしても、便宜上花魁と呼ぶのはアリではないかと思っています。上記で見てきたように、この着付け方が正確に花魁を模倣しているわけではないということは分かりましたが、花魁”風”アレンジとして許容されうるものだと思います。シャンパーニュ地方以外で作られたスパークリングワインをシャンパンと呼ぶようなものではないでしょうか。

まとめ

以上、花魁風の着付けが批判されるべきではないということについて話してきましたが、皆さんはどう思われましたか?

京都では定番の舞妓体験とともに「花魁体験」として、この花魁風着付けを体験できるスタジオがたくさんあります。それだけこの花魁風着付けはファッショナブルで、人々から人気を集めているということが分かります。

また、成人式にドレスコードはありません。一生に一度の成人式ですから、自分の好きな格好をして、満足のいくものにしたいですね。


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