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迷い

2016年4月8日

最近よく電車で移動するので、変な人を見る機会が増えてきました。やっぱり外を歩かないといけません。僕は近鉄南大阪線の富田林駅が住まいの最寄り駅なんですが、先日帰路の途中、大阪阿倍野橋駅で電車を待っていました。電車が到着し、終点なのでみんな降りてからドアが開き、いざ乗り込むと、狙っていた端っこの席で寝ている大学生がいました。たぶん、阿倍野橋で降りて大学に向かう途中だったのだと思います。関西大学のバッグをもってジャージ姿だったので体育会系の学生だと思います。それはそれはたいそうな爆睡ぶりでした。
僕は彼の前の席に座り「いつ起きるのかなあ」とずっと見ていました。なかなか起きません。起こしてあげるべきかどうか、非常に迷いました。10分経過し、もうすぐ電車は発車してしまいます。しかし、疲れているのか非常に熟睡しています。やはり起こすのは可愛そうだ。僕は愛情をもって決断しました。最後まで見守ってあげよう。
そして、電車は発車しました・・・
電車のドアが閉まって発車したとき「よっしゃあ、気づかんかった!」と、僕には妙な達成感がありました・・・僕、あきませんね。
ここからはいつ起きるかが焦点です。なぜかワクワクします・・・僕、あきませんね。
最初の駅の松原駅に着き、電車のアナウンスが「松原~」と流れました。
「やばい、起きる!」と僕は少々焦りました。案の定、彼は目覚めました。しかし、彼は「行きの松原」と勘違いしているみたいです。「ほんまは帰りの松原やで~ぐふふ・・・」と僕は密かにほくそ笑みました。しかしその刹那、「次は藤井寺~」とアナウンスが聞こえました。「やばい、気づかれる!」と少々焦りましたが、なんとかしのぎました。ふ~。
そして電車は発車しました。彼はどんどん目的地から遠ざかっていきます。
そして藤井寺駅に着きました。かれは松原を出たときに「行きの松原駅」と思って爆睡に入っていますので藤井寺では起きませんでした。
次、土師ノ里駅です。僕は「どこまで戻るんやろなあ・・・」と期待に胸が膨らんでいます。
そして土師ノ里に着きました。かれは目が覚めた様子できょろきょろしています。なんかおかしいいなあと思っているみたいです。思わず僕と目が合いました。
「安心してね!」大人の笑顔であなたを見守っていますよ。
そして出発!「次の駅は道明寺~」とアナウンスされた瞬間、彼の顔は2秒程度二回りぐらい膨れました。顔が戻り、その後席を立って隣の車両へ向かっていきました。たぶん次の駅で降りているのでしょう。そこまでは確かめません。もう十分です。ありがとう。