2024年5月14日
KAORIです。
その日私は着物を着て谷町線の電車に飛び乗り、大阪駅前ビルに入ってる着付け教室へと急いでいました。
今日の着付けはなかなかの出来栄えだと自負していました。
座席が空いていたので、息を弾ませながら座りました。
車内はほど良い混み具合で、向かい側一列に並んだシートにはほぼ隙間なく人が座ってます。
電車の心地よい揺れにすっかり落ち着いた私。
「今日の着付けはうまくいったなー衣紋もきれいに抜けたし、帯揚げ帯締めもバッチリきれいに結べたな」と
自画自賛が止まりません。気のせいか向かい側に並んだ人達もチラチラ見ている気がします。
「もうなになに~そんなにキマっちゃってる~?」
すまし顔でいい気になっていました。
市内に向かって走る電車。
一駅二駅とどんどん人が乗ってきます。
すると乗ってくる人乗ってくる人みんなが私を見ています。向かいのシートの人もほぼ全員見ています。
私の足元を・・・
「そうそう今日はとっておきの草履を履いてきたもんね~」
それは嫁入り道具として着物と共に母が持たせてくれた草履です。10数年間履かずに大事にしまっていた草履です。
赤い鼻緒のとてもきれいなものです。
刺さる視線に促され、ふと自分の足元に目をやりました。
「ギョギョッ!すギョいことになってる!」(さかなクン?)
マンガなら完全に床まで届くほど目玉が飛び出してる絵になってます。
あんなに素敵だった赤い鼻緒は表面が無残に割れて、破片が真っ白な足袋に点々とまとわりついています。
まるで血しぶきを浴びたように・・・
台の部分や裏もぼろぼろに朽ち果てています。
私の足元は草履の残骸で、今やきちゃない(汚い)ゴミの吹き溜まりと化してます。
一遍に血の気が引きました。
それからどうやって教室までたどり着いたのか・・・
記憶がありません(ショックが大き過ぎました)
「どんなにすばらしいものでも、使わずにしまい込んでいたらあっけなく死んでしまう。」
「いい気になってイキッてたら痛い目にあう。」
私は二つの教訓を天から賜りました。 トホホのホ