2024年9月8日
みなさま、こんにちは!
9月に入っても猛暑の日々です。私は前回のブログでもお伝えしましたように(過去記事←コチラ)カンボジアへ行って参りました。カンボジアの一番暑い時期は3月4月で、5月ごろから雨季に入り、毎日雨が降るので少し暑さがましになります。ですので日本より涼しいかも!と期待をしていましたが、今回知りあったカンボジアの方によれば、この雨季の間の7月か8月ごろは小さな乾季と呼ばれて雨が少なく暑いとのことで、やっぱり暑かったです。
二年前に初めて絹織物の産地、タケオ州に連れて行ってもらったとき、伝統的な織物の環境である高床式の住居の軒下に大きな織機が置いてあり、各家庭で糸を括り、染め、織り上げるという工程をおばあちゃん、お母さん、子供が自然に携わっているという風景を見せてもらいました。
タケオ州はプノンペンから車で二時間余りぐらいのところです。大きな国道から次第に舗装されていない道に入っていきます。
カンボジア独特の大きな織機です。
子供たちもお手伝いしながら覚えていきます。カンボジアの伝統的な絣織りの技術は日本よりも古く、アンコール王朝の時代、14世紀には世界でも最高級の絹織物として確立されていました。今もその時代のままの作り方ですが、その技術は教科書のような文献はなく、この子供たちのように親から子へと手の記憶として伝承されてきました。
しかしながら、1970年代の内戦で国土は荒れ果てあらゆる伝統文化が失われました。そして多くの人たちが虐殺され、残されたのはお年寄りと子供たちがほとんどでした。今でもカンボジアは若い人たちが多いです。
内戦が終結し、このカンボジア伝統の絹絣を復活させるのに大きな貢献をされたのが、京都の友禅職人でいらした森本喜久男氏です。森本さんのことは様々なサイトで取り上げられていらっしゃいますし、書物も出版されていますのでまたそちらでご覧いただけたらと思います。その森本さんはクメール伝統織物研究所(IKTT)を立ち上げ、最終的に、なんと、カンボジアに森を作り村を作ったのです。カンボジアの伝統的な織物に必要なものは、生活をしている環境にすべてそろっている、ということに基づき、染織に必要な植物を植え、人々が生活できる村を作ったのです。それが「伝統の森」です。
伝統の森はアンコールワットのあるシェムリアップから車で約1時間ほどのところにあります。今は森本さんは亡くなられ、岩本みどりさんがマネージャーとして後を引き継いでいらっしゃいます。
ここに生活されている方々で絹織物を制作されています。この黄色い糸はカンボジア独特の黄金繭から採れるゴールデンシルクです。
こちらは糸を括っています。
織りです。
自然にあるものだけでこのような鮮やかな色を染めることができます。
伝統の森は見学したり体験することも可能です。この度、IKTTさんと代理店契約をすることが決まり、私たちも共にクメール伝統織物の素晴らしさ知っていただく活動をしていこうと思っています。
今回の展示会(←コチラ)でもIKTTさんの商品が揃いますし、IKTTジャパンの方もお見えになりますのでご興味のございます方は色々なことを教えて頂けます!ぜひお越し下さい。
そして、私はタケオ州の方々にシルクを織っていただいています。今では作業場を作ってそこで生産だけでなく、絹織物のスクールを開校しています。右から二人目の女性がChanthou先生です。彼女は織物大会で優勝した素晴らしい技術を持っています。スクールに習いに来ている女性たちは技術を習得してお子さんたちに伝えていきたいと仰ってました。
その作業場にいる糸を括ってくれているグランマはChanthou先生のお母さんです。会うといつも嬉しくなってしまいます。
ここではChanthou先生がきもの用のカンボジアシルクを織ってくださっています。
私もちょっと体験。カンボジアシルクは3枚綾織りで足で三本の棒を順番に上げ下げして織っていきます。杼を通すのも見ていたら簡単そうですが意外に難しく、着物の反巾でもなかなかうまく通りません。伝統的なカンボジアの織物は巾が1メートルほどあるのでもっと大変だなと思います。
今回、Chanthou先生が新たに着物用の反物を織ってくださっています。また会場でご覧くださいね。
そして、お家に織機を置いている職人さんのところへも連れて行ってもらいました。最近ずっと、この国道沿いの作業場しか行っていなかったので、久しぶりに奥地へと行ってきました。あぁ、こんな感じだったなと思い出しました。今回撮ってきた写真を見たらこのブログの1枚目の写真とそっくりです。1枚目のは二年前に撮ったものです。近くなのかなぁ。
いざお家へ。
綺麗なプロフーの黄色い反物を織ってくださってました。saramさんです。
もう一軒、saronさんのお家へ。こちらは深いブラウンの着物です。
こちらの着物も展示会でご覧いただけます。
まだ手探り状態で進めている事業ですが、皆さまと共により良い商品へと育てていきたいと思っています。ぜひお手に取って感想をお聞かせください。
そんなこんなで11日からのきもの館での展示会ではカンボジア物産展も催します。カンボジアの特産品や、カンボジアコーヒーもご用意していますのでぜひぜひ楽しみにお越し下さいね!