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生きる!・・・トイレのトラウマ

2024年12月3日


KAORIです。

お寒うございます。

体調の変化に気をつけたい季節になりました。

私は6年前の元日に、脳出血を発症しました。寒い寒い夜でした。

トイレ直後に倒れたので、それ以来冬のトイレが怖いのです。トラウマでしょうか・・・

トイレ前で倒れた私の意識が戻ったのは病院のベッドの上でした。

血管が破れ大量出血に侵食された脳は腫れ上がり、とてつもない痛みでした。

半身まひになっていたので体はピクリとも動かず、てっきり自分はコンクリート詰めにされてるのだと思いました。

目もほとんど見えず、自分に何が起こっているのかわからず朦朧とした状態でした。

初めてベッドに座らせてもらった時には、バランスがとれず横に座る看護師さんにもたれかかりました。

「人に頼ったらあかんでしょ。そんな風に倒れてこられてもどうにもできないよ!」と、グイっと押し返されました。

夜中にトイレに行きたくなってナースコールを押したら「何のためにオムツをあててるの!」と叱られました。

私の担当は若い女性看護師さんでした。

「そうだ、こんな若いお嬢さんに迷惑をかけてはいけない。」と思って我慢しました。

倒れるまで私は自分のことを気が強く荒い性格だと思っていました。こんな風になって初めて、意外と人に遠慮するタイプなんだと気づきました。

そんな状態なのに細かいことが気になって、「お見舞いに来てくれた人に出すジュースを冷蔵庫に入れといてもらわなきゃいけないな。」

なぜかそればかり気にしてました。

 

倒れて数日たったある日、トイレに行きたくなり付き添ってくれていた夫に頼みました。

個室だったのでトイレ時は必ず見守るようにと家族に強く言われていた夫でしたが、私は夫に見られるのが嫌なのでドアを閉めるように頼みました。

トイレに座り、ドアを閉めたとたんにバランスを崩し倒れました。顔面を床に強か打ち付けました。

危うくせっかくの美貌が台無しになるところでした。冗談です。

夫はそれを知った家族に怒られていました。理不尽なことです。

かわいそうなことをしました。(てへへ)

 

数か月たち、私は一般病棟に移りました。

その頃の私の入院部屋はトイレの真横にありました。

時折トイレ介助する看護師さんの大きな声が聞こえてきます。

「わー、○○さん立派ないいのがでたねー。えらいねー。」と誰かが褒められています。すごいすごいと大騒ぎしています。

「せっかくやから写メ撮っとく?」と看護師さん。

ひょえ~撮るわけないやん!

○○さん・・・確かあのきれいで上品なご婦人・・・ああ あなたも辱めを受けてるのね・・・

 

入院患者の毎日の排尿排便の回数をチェックするのも看護師さんの大事な業務の一つです。

それは例えイケメン理学療法士さんに車イスを押してもらっている最中でも遂行される業務です。

「今日何回大がでましたー?」あっけらかんと大声で尋ねられます。

恥ずかしいと口ごもる私がどうかしてるのでしょう

 

 

人間が生きるってこういうことなんだな・・

羞恥心も自尊心も虚栄心も、何もかも身ぐるみはがされたような入院生活でした。

今にしてみれば、私はきっとこれから始まる中途障がい者の厳しい現実生活の洗礼を受けていたのでしょう。

強い看護師さんのおかげで心が鍛えられました。

それに私は新婚時代から夫の祖母の介護を長年していたのですが、お世話される方の辛さを身をもって知ることができました。

お世話をしてた側の私だけが苦労をしていたわけじゃなかったのです。

若い私に下の世話をされてる時、おばあちゃんはどんな気持ちだっただろうと思うとなんだか切なくなります。

 

退院してから初めての家での冬のトイレで、トラウマからか過呼吸の発作が出て、救急車でまた運ばれました。

全身が硬直する恐怖の瞬間でした。

 

もうすぐやって来る七年目を迎えるお正月には、元気いっぱいトイレを攻略したいものです。

なんの話やね~んww

 

 

 

 

 

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